ねぎぞうのお仕事
きっかけは○○
それは二カ月ほどさかのぼった日のこと
数日前に海へいった、お盆休みもちょうど半分が終わった。
8月16日 夕方
私は高崎から家に戻る途中で目の当たりにした夕焼け空に
時間を忘れしばらくの間魅入っていたのであった
そこには楽しかった連休も半分が終わり
夕焼けのもの悲しさも相まって、少し感傷的になっている自分がいた
「夏も終わりか・・・」
私はひとり呟く
カーラジオからは交通情報が各地のUターンラッシュの様子を伝えている。
今日は日曜日
世間ではお盆休みの最終日
例の高速料金1,000円の最終日ともあって
各地で渋滞しているようだ
今年はどういうわけか普段より連休が二日ほど世間より長い
休みも後二日ほど残っている。
・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・・
ん・・・
私の頭の中で何かがつながった
「高速1,000円」
「世間は明日から平日」
「自分はあと二日の休み」
これは・・・
次回へつづく・・・
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旅立ちは突然に
「きっかけは○○」からのつづき
私はあまりちゃんとした旅行というものをしたことがない
海外はもとより、日本国内でも行ったことがない所がたくさんある
とくに、西日本は高校生の修学旅行で行った広島、九州くらいだ
そうなのだ
私にはどうしても行ってみたい場所、行かなければならない場所がある
普通であれば中学生や高校生で一度は訪れる地
どういうことか、どちらでも行っていない。
建築の仕事をしているのに、社会人になっても行ったことがない
「そうだ、京都いこう。」
突然頭の中を電撃がはしった。
どこからともなくあの音楽が流れてきた。
これはチャンスだ
今日のうちに高速に乗れば高速は1,000円だし
明日からは平日で道も空いているだろうし
休みも今日を入れれば二日半ある。
絶好のチャンスだ!
早速自宅へ飛びかえり、何年か前に買った「まっぷる」を開くのであった
次回へつづく・・・
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ミッドナイトラン
「旅立ちは突然に」からのつづき
8月16日 23:00
一台の車が静かにガレージを後にする
あたりは闇に包まれ、静まり返っている
高速1,000円の恩恵を受けるためには
今日の23時59分までに高速に乗る必要がある
最寄りの本庄・児玉インターまでは約30分
余裕を持って少し早めの出発だ
ほどなくして車はインターを通過、下り車線へ入る
深夜ということもあり車はスムーズに流れている
京都までの道のりは長い
関越道~上信越道~長野道~中央道~名神道
片道で600㎞、一般道も入れれば7時間近くかかる。
夜の高速道路は、昼間とは違い、まわりの景色がほとんど感じられない
道路灯の明かりだけが、一定のリズムで流れていく
単調で長い時間が過ぎていく
ここからは眠気との戦いになりそうだ
8月17日 01:30
車は長野道に入り最初のサービスエリア「姥捨サービスエリア」に差し掛かる
出発して2時間半、さすがに眠気もきつくなってきたので、小休止をとる
眠気覚ましのホットコーヒーを飲みつつ夜風にあたる
夏だというのに車の外は少し肌寒さすら感じる
サービスエリアにはさすがに車も数えるくらいしか停まっていない
世間では明日、いや、今日の朝から休み明けだということを再認識しつつ
ちょっぴり優越感に浸りつつ、また車を走らせるのであった
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真夜中の戦い
「ミッドナイトラン」からのつづき
8月17日 02:30
深夜ラジヲもあらかた放送が終わり、
車のエンジン音と、道路灯の明かりだけの
静かな世界が続く、
車は諏訪湖サービスエリアに近づく
ここは知る人ぞ知る、ハイウェイ温泉がある
ここでひとっ風呂浴びて仮眠を取る予定だ
が・・・
・・・・・
重大なことを見落としていた
・・・・・
諏訪湖サービスエリアに行くには
その手前の岡谷ジャンクションで中央道を東京方面に行かなくてはならない
京都へ行くには反対方面である
一度東京方面へ入ったらUターンはできない
当たり前のことだ
何とも単純なミス
あまりにも初歩的なミスに加え
さらに気分はすっかり温泉気分でいただけに
精神的なダメージは大きかった
肉体的にもかなりやられている
とりあえず車は先を目指しつつ
休憩できるサービスエリアへと向かう
次回へつづく
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長い夜
「真夜中の戦い」からのつづき
8月17日 03:30
ハイウェイ温泉に寄ることができず
精神的にも肉体的にも大きなダメージを受けた私は
いまだ仮眠のとれるサービスエリアを探しつつ
中央道を名古屋方面へと走り続けている
前回の休憩から約二時間
そろそろ眠気も限界だ
あたりは山に囲まれ、山をまわりこむように
道は大きなカーブが連続している
インターに乗る前に買ったフリスクも効果が薄れてきている
このまま走り続けるのは危険だ、
とりあえず最寄りの恵那峡サービスエリアで休憩をとることにする
ここまで約350キロ、京都までの半分以上はきている
夜の高速道路がここまで過酷なものだと思いもしなかった
以前昼間の高速道路で650キロ走ったときは、
ところどころ寄り道しながらだったのであまり苦にはならなかったのだが・・・
サービスエリアのインフォメーションで
この先風呂に入れて仮眠がとれ場所を探す。
なかなか見当たらない・・・
あった
「多賀サービスエリア」
ここはハイウェーホテルが併設されていて
風呂付きツインルームもある、ちゃんとしたホテルである
まぁそこまでしっかり泊る必要もないし、そんなところで
余計な出費はしたくない
幸いにも仮眠室も格安であるみたいだ
その辺が妥当なところだろう
しかし多賀サービスエリアまではまだ130キロほどある
時間にして一時間半程度だ
そこまでもつか?
眠気に勝てるのか?
さまざまな不安が頭の中を駆け巡る
でも風呂の魅力にはかなわなかった
熱いコーヒーをすすりながら
車は多賀サービスエリアを目指し再び走り出す
次回へつづく・・・
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名古屋だぎゃ?
「長い夜」からのつづき
夜の山間の大きなカーブ道が延々と続く
15分おきに睡魔が襲ってくる
眠ってはいけないと思いつつも
瞼か重くなってくる
危険ではあるが、車を運転しながら
ふっと意識が飛ぶのがこんなにも気持ちの良いものだとは
初めての経験だ
しかし眠ってしまったら最後
私の三十数年の人生はここで終わってしまう
がんばれ自分!
カーステレオのボリュームを上げてみる・・・
ノリの良い音楽に変えてみる・・・
歌を歌ってみる・・・
なんか寂しくなってきた
楽しいことをイメージしてみる
・・・・・
・・・・・
何も思い浮かばない
こんなとき隣に誰かいたら・・・
まぁこんな夜中に高速をひた走る物好はいないだろうが・・・
睡魔は肉体な攻撃に合わせ
精神的にも私を追い詰めていった
がんばれ自分!
その時道は小牧ジャンクションに差し掛かる
山に囲まれていた景色が急に開け
夜の街明かりが大きく眼下に広がった
案内看板に「←名古屋」、「京都→」の文字が
「なごやだぎゃ~」
思わず叫んでしまう
なごや・・・
なんていい響きだ
前回の旅で行けなかった街 なごや
エビふりゃ~の街 なごや
ひつまぶしの街 なごや
小倉トーストの街 なごや
味噌煮込みうどんのまち なごや
天むすの街 なごや
いきなりテンションが上がってきた
魅惑の街 なごやがすぐそこまで来ている
ま、名古屋は寄りませんけど
次回へつづく・・・
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愛知県?
「名古屋だぎゃ」からのつづき
睡魔と闘いながら・・・
一人の寂しさに負けそうになりながら・・・
やっとのことで辿り着きました
魅惑の街「名古屋」
気の持ちようとはよく言ったもので
今までボロボロだった私の頭の中は
楽しい名古屋のイメージでとてもテンションが上がっていた
道も広く、まっすぐになった
山ばかりだった景色も、街の明かりに変わっている
「名古屋、名古屋、名古屋」
私は浮かれていた
が、
私は気づいた
ここは名古屋ではなく「愛知県」だということに
さらに
名古屋には一歩も足を踏み入れないことに
愛知県の人には申し訳ないが
私の頭の中には
「愛知<名古屋」なのだ
中部地方=名古屋
岐阜県の隣=名古屋
トヨタがあるところ=名古屋
エビふりゃあ=名古屋
東京と大阪の中間=名古屋
なのである。
行ってみれば神奈川じゃなくて横浜 みたいな
北海道じゃなくて札幌 みたいな
わかりにくい?
とにかく愛知県という概念がほとんどないのである
しかし愛知県はそこにあった
名古屋以外の部分があった
急に悲しくなった・・・
テンションが一気に下がった・・・
肩を落として先を目指した・・・
↓ ↓ ↓ この旅の目的地ってどこだっけ・・・
尾張は終わり・・・
久しぶりの「京都行こう」シリーズだ
そういえば、京都へ行ったのはいつだったか
最近それすら忘れかけている
いかん、いかんまだ京都にすら到着してないじゃないか
これから先いろいろとあるのに
こんなところで挫折して良いのか?
でも、挫折しそうだ
書き始めるとあれもこれもと次から次へと出てくるのに・・・
書き出すまでが腰が重い
まぁ来年のゴールデンウィークくらいまでに完結できれば良いから大丈夫
と自分を慰めてみる
とりあえず、
ここまでの話の流れは「こちら」を見てください
・・・
名古屋を通らないことに気づき、気力と体力を一気にやられてしまった私は
もうテンションが上がることもなく、ただ眠気と戦いながら
名神高速を西へと進む
今まで通ってきた山ばかりの中央道とは打って変わり
この路広く、平坦で、とても走りやすい
が、その走りやすさが逆に眠気を加速させる
時間も時間なだけに、辺りの景色など見るべくもなく
人生2度目の関西で、自分がどこを走っているのかすらわからない
ふと案内標識を見ると、看板には関ヶ原とある
いつの間にか、愛知を過ぎて、岐阜県と滋賀県の県境まできていたようだ
「天下分け目の関ヶ原」とは言うが
全く廻りは見えないし、何の思いもなく、ただそこを通過した
何はともあれ、仮眠を取らないと、持ちそうにない
明るかったとしても、今の私には、廻りを見ている余裕すら無かっただろう
目差す「多賀サービスエリア」はもうすぐだ
「おそらくこの旅で、ここまでが一番つらい時だろう
京都に着けば楽しいことがいっぱい待っているはずだ」
自分にそう言い聞かせて、先を急ぐ
・・・この後さらに過酷な旅が待ちかまえているとはつゆ知らず・・・
やっとの事で「多賀サービスエア」に到着したのだった
↓ ↓ ↓ 書いてて疲れたわ・・・
ひこにゃんに癒されて・・・
尾張は終わりからの続き
8月17日 am5:00
とめどなく押し寄せてくる睡魔という名の悪魔からの
執拗な攻撃に、ギリギリのところで踏みとどまれた私は
疲弊しながらも当面の目的地である、「多賀サービスへリア」に到着した
ここ、多賀サービスエリアは高速道路では珍しい、ハイウェイホテルが併設されている
普通にホテルとしての利用でシングルルームで一泊することもできるらしい
が、時間が時間だけにホテルは泊まれるはずもなく
受付にはいると、おばあちゃんが一人、番をしていた
こんな時間の訪問者でも、取り留めて珍しがる事もなく、淡々と受付業務をこなす
ここはホテルの営業時間が終わっても、深夜移動するトラックのドライバー
などのために仮眠室が併設されているのだ
一回の利用料金は735円、入浴付きだ
仮眠室に入ると、そこは30人ほどが雑魚寝出来るほどの広さがあり
一人一人に布団が敷かれ簡易的な仕切がされていて隣を気にせず、眠れそうだ
もう眠くて仕方の無い私は、風呂には目もくれずに布団に倒れ込むと、
あっという間に眠りについてしまった
・・・どれくらい時間が経ったろうか
ハッと目が覚めて辺りを見回すと、入ったときはあれ程居た客が、
殆ど見当たらない
慌てて携帯で時間を確認すると、9時半を回っていた
しまった!3時間程仮眠を取る予定が、1時間半も寝過ごした!
慌てて風呂に入って、目を覚まし、ホテルを出る
サービスエリアでおにぎりとサンドイッチを買い車の中で朝食を取る
時間は10時を廻っていた予定ならば、最初の目的地に着いてる時間だ
そうそう、サービスエリアのある多賀町はかの有名な彦根市の隣町であるらしく
こんな人がいた
ゆるキャラブームの仕掛け人「ひこにゃん」だ
さすがに愛くるしい。人気がでるのもうなづけるかわいさだ
旅の疲れも吹っ飛びそうだ
そしてもう一人
何かとお騒がせの「せんとくん」だ
ぬいぐるみにしても可愛くない、どっと疲れが・・・
と、ゆっくりしてられない、慌てて多賀をあとにするのであった
↓ ↓ ↓ 次回へつづく・・・